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【OK/NGな事例とは?】神社の参拝マナーを確認しよう

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日本人の暮らしと馴染みが深い神社。
神様にお願いをしたり、新年の初詣の際に参拝することが通例行事となっています。
最近ではSNSで外国の方にも神社を知ってもらい、多くの方が訪れるようになりました。

一方で、神社への参拝には日本独自の文化やマナーも存在します。
そのため、皆が安心して参拝できるようにマナーを広めることが現状の課題です。

中には重要文化財、世界遺産に指定されている神社もあるため、これらの保護も鑑みる必要があるでしょう。
この記事では神社へ参拝する際に、事前に知っておきたいマナーについて解説します。

神社の役割とは?

まず、日本における神社の役割を知っておきましょう?
神社が持つその役割は、「神道を信仰するための施設」と定義されます。

神様が住まうとされる神社に来訪して参拝をしたり祭りを行ってコミュニティの絆を深めることが、古来から重要と考えられてきました。

「神道」について

神道は日本が持つ民族的な信仰です。
山や川、岩などの自然をはじめとした万物に神が宿ると考えられています。
この万物に宿る神様のことを「八百万の神」と呼びます。
自然や季節の流れを感じ、畏怖しつつも実りに感謝することは、古代から脈々と受け継がれました。

通常宗教には「開祖・教祖」「教典」のセットが存在します
しかし、神道にはそれらが存在せず、自然や八百万の神への敬意や祖先への感謝が根底にあるのが特徴です。

自然や祖先へ感謝を伝え、今後の生活の安寧と平穏を祈る場として神社が設立・発展していきました。

「神道」についてはこちらの記事でも解説しています。
参拝のマナーについてもより理解を深めることができるため、こちらも併せてご覧ください。

参拝を通してご利益が得られる?

神社は「神様がお住まいになられる家」の役割があると考えられています。
それぞれの神様ごとに司る役割が異なることから、目的に合わせて参拝する神社を選ぶと良いでしょう。

一般的に有名なご利益は以下の通りです。

  • 縁結び
    人間関係や恋愛、夫婦仲などの良好な関係を結びたい時
  • 商売繁盛
    仕事や経営でより良い成果を出したい時
  • 学業成就 (合格祈願)
    入学試験やテストで高スコアの獲得、合格を得たい時
  • 厄除け、家内安全
    トラブルを回避し、家族皆が元気に暮らしたい時
  • 健康 (病気平癒)
    病気から回復し、健康に過ごしたい時
  • 安産 (子宝)
    子どもを無事に出産し、健やかに成長して欲しい時
  • 縁切り
    悪縁を絶って、良縁を呼び込みたい時

現代における神社と日本人の生活

現代の日本では、神社で以下のような文化が親しまれています。

  • 元旦には「初詣」として、多くの人が参拝に訪れる
  • 神社ごとに展開されるお守りやおみくじを購入する (SNSで人気になることも)
  • 川越氷川神社の風鈴など、SNSで「映えスポット」として注目される
  • 手水舎に花や小物を浮かべて、華やかに彩る
  • 毎年2,3月の受験シーズンになると、天満宮の参拝がニュースになることも
写真は山口県下関市にある亀山八幡宮。
夏に数多くの風鈴を見るために多くの方が参拝することも。

筆者も中学校の修学旅行で北野天満宮に行った際、高校受験の合格祈願をお祈りしてきました。
また、大学受験の際は祖母が東京上野にある湯島天神にお参りに行ってくれたこともあります。
このように、現代でも神社と日本人の生活は密接に結びついています。

参拝の流れを事前に確認しよう

慣れないうちは神社のマナーや参拝の流れに戸惑うものです。
そこで、参拝前に把握しておきたい流れと、守りたいマナーについてご紹介しましょう。

参拝の流れ

① 鳥居の前で一礼

神社は神様の家にあたります。
「今からお家にお邪魔します」と挨拶をするために、一礼しましょう。

② 手水舎 (ちょうずや)で手と口をすすぐ

身を清めるために、柄杓(ひしゃく)を使って手と口をすすぎます。
すすぎ方は以下のやり方の通りに行いましょう。

手水舎の使い方

  1. 柄杓で水を汲む
    右手で柄杓を持ち、手水舎の水をたっぷりと汲みます。
  2. 左手を清める
    左手に水をかけて清めます。
    右手と口のすすぎで使うため、全ての水を左手にかけないように注意しましょう。
  3. 右手を清める
    柄杓を先ほど清めた左手に持ち替えて、右手に水をかけます。
  4. 口をすすぐ
    もう一度柄杓を右手に持ち替えたら、左手で水をため、口に含んですすぎます。
    水は飲み込まずに足元にある排水溝へ静かに吐き出しましょう。

    ※柄杓を直接口につけることはNGです。
    ※吐き出す際は手水舎や参道に吐き出さないよう注意してください。
  5. 柄杓を清めて終了
    口をすすいだら左手にもう一度水をかけます。
    最後に柄杓を立てて、持ち手に水を流して清めましょう。
    全ての工程が終わったら柄杓を元の場所に戻して終了です。

最近は感染症対策から、柄杓を置かない神社もあります。
また、4の口のすすぎは省略することも可能になりました。

③ お賽銭を入れて参拝 (二礼二拍手一礼)

本殿に向かったら、お賽銭をそっと賽銭箱に入れます。
次に、「二礼二拍手一礼」を行って参拝します。

二礼二拍手一礼」とは

参拝の際に行う作法です。
以下の順番で行いましょう。

  1. 二礼:最初に2回お辞儀をする
  2. 二拍手:2回手を合わせて拍手をする
  3. (手を合わせて、心の中でお願いごとや神様への思いを伝える)
  4. 一礼:最後に1回お辞儀をして、神様にご挨拶をする

ちなみに「二拍手」の際は右手を左手よりやや下にずらすのが良いとされています。
こうすることで、拍手の際により音が響くとのことでした。

④ おみくじを引いたり、お守りや絵馬を購入する

参拝を終えたら、おみくじを引いてみましょう。

おみくじには「今の自分に対して神様が伝えたいメッセージ」が書かれています。
結果だけでなく、各項目ごとに書かれている内容を読んでみましょう

また、「絵馬」と呼ばれる板にお願い事を書いて奉納したり、お守りを購入することもできます。

絵馬とは

神社にある「絵馬」。願い事を書いて所定の場所に吊るすとご利益があると言われている。
絵馬は神の乗り物とされた「生きた馬」を神事で献上していたことが由来。

現代のように板に願い事を書くようになったのは室町時代から江戸時代にかけてと考えられている。通常は横長の五角形だが、最近では神社ごとに趣向を凝らした形や絵柄が展開中。

引いたおみくじの紙は神社に結ぶべき?

結ぶかどうかは個人の判断によります。
「メッセージを繰り返し読みたい」時は、持ち帰っても構いません。
お財布や手帳の中に入れて、大切に読み返しましょう。

処分する際は1年後または次回参拝した際に、「古札納所」と呼ばれる場所に納めます。
ただし、読み終えたからといって境内にポイ捨てするのは厳禁です。

加えて、境内の木の枝におみくじを結ぶと木が傷む原因となります。
必ず「おみくじ掛け」など、所定の場所に結ぶようにしましょう。

ちなみにおみくじを結ぶ目的は、以下の2パターンがあります。

  1. 悪い結果が出てしまった時
    通常は「凶」など悪い結果が出た際に、結果を置いて帰る目的で結びます。
    これは「凶返し」と呼ばれるものです。
  2. 神様とご縁を結びたい時
    また、「神様とご縁を結ぶ」目的でおみくじを結んで帰る風習もあります。

⑤ 鳥居から出たら、帰る前に社殿の方に向かって一礼

神様に対して「お邪魔しました」と感謝の気持ちを込めてお辞儀をします。
混雑している場合は無理に立ち止まって一礼しなくても差し支えありません。

気をつけたい参拝のマナー

大前提として、神社は「神様の住まい」です。
そのため、敬意を持って参拝へ訪れるよう心がけましょう。

本坪鈴は優しく鳴らそう

神社の境内にある大きな鈴を「本坪鈴」(ほんつぼすず)といいます。
この鈴を鳴らすのは、空間を清め神様を呼ぶことが目的です。

神様をお呼びする目的を考えると、現代でいう「インターホン」にイメージが近いのではないでしょうか。
鈴緒」(すずお)と呼ばれる紐を鳴らすのは、非日常感があって楽しく感じるでしょう。

しかし、残念なことに本坪鈴の取り扱いが一時期トラブルに発展したことがありました。
2023年に京都の八坂神社で夜間に大きな音で鳴らしたり、鈴緒を強くひっぱりすぎたことが社会問題になったのです。
中には鈴緒を強く引っ張りすぎた結果、頭上に鈴が落ちてきたこともあり、大変危険でした。

本来空間を清め神様をお呼びするための本坪鈴が、かえって騒音トラブルに発展してしまう。
このため、八坂神社側は苦渋の決断として、夜間は本坪鈴を使えないよう対処したのでした。

本坪鈴は優しく鳴らすだけで、きちんと効果がでます。
大きく音を鳴らしたり、鈴緒の紐を強く引っ張りすぎないようにしましょう。

現在の八坂神社と「本坪鈴」

2026年現在、トラブルが起きないよう宮司さんがお参りの様子を見られているとのことでした。
また、昨今問題になっている「お賽銭の盗難」が起きないよう、厳重な管理も行われているようです。

最前列にいるのが宮司さん。
この他にも、袴を着用している方々が神社のスタッフにあたる人たちである。

看板に掲載されている内容や、係員や警備の人の指示に従う

神社の中には神聖な領域があります。
その中は立ち入り禁止になっているため、看板や宮司さん、係員の指示に従いましょう。

また、触ってはいけない神社の施設もあります。
こちらも看板が立っているため、手を触れないよう注意したいところです。

なお、これはごくまれなケースですが、係員や警備の方から注意を受けることもあるかもしれません。注意される事例としては、以下の事例が挙げられます。

注意される主な言動

  • 撮影禁止のエリアで撮影する
  • 儀式の最中や夜間に、外で大きな声で騒ぐ
  • 手を触れてはいけないところに触ってしまう

皆さんの安全や文化を守るためにお声がけをしています。
そのため、注意された際はすぐに係員や警備の方の指示に従いましょう。

また、お正月の初詣などで混雑していることがあると思います。
混雑中の参拝は係員の指示に従って行動するようにしましょう。

共用スペースでは次に使う人のことも考えよう

手水舎にある柄杓は他の参拝者も使います。
口をすすぐ際は直接柄杓を口につけないようにしましょう。
使い終わった後は柄杓を立てて残りの水を流し、柄の部分を洗い流すことも忘れずに。

また、他の参拝者の迷惑になるため、撮影スポットを独占したり長く留まるのは控えましょう。
撮影したら他の人に譲って、お互い思いやりを持って対応できると嬉しいです。

参道は原則左右どちらかの端を通る

参道は原則左右どちらかの端を歩きましょう
その理由は、中央(正中)は「神様の通る神聖な道」であるためです。

やむを得ず横切る際は、一礼をしてから渡ると神様に経緯を払うことができます。
また、中央で拝殿に向かって一礼するのも良いでしょう。

なお、左右どちらを歩くべきかについては特段の決まりはありません。
強いていえば、歩きはじめは中央から遠い方の足から歩き始めるのが作法とされています。
例えば、参道の右側を歩く際は中央から遠い「右足」から歩き始めると良いでしょう。

なお、初詣など混雑時は中央を歩いても差し支えありません。
人の流れに沿って動くように心がけてくださいね。

写真撮影はタイミングと撮影方法に注意したい

一部の神社には撮影スポットがある一方で、撮影禁止の場所もあります。
先ほど話した「看板の指示」と同じく、撮影はルールを守って行いましょう。

加えて、撮影OKの場所でも神聖な空気を損なうフラッシュ機能を使用するのは避けたいところ。
シャッター音は絶対NGではないものの、最低限の音量で対応できるよう配慮したいところです。
特に社殿で祈祷中の方がいる場合は、撮影自体を避けることをおすすめします。
神社の公式HPでは撮影について案内しているところもあるため、事前に確認しておくと安心です。

なお、神社に限らず自撮り棒(セルカ)を使用した撮影を制限している場所もあります。
人や物(特に電線)にぶつかると大変危険なので、指示に従って楽しく写真撮影をしましょう。

現金(特に小銭)があると安心

2024年から一部の神社でキャッシュレス決済に対応するようになりました。

しかし、キャッシュレス決済に対応している神社はまだまだ限られています。
そのためお賽銭の奉納やおみくじ、お守りの購入の際は現金があると安心です。
特に、紙幣でなく小銭(硬貨)を多めに持ち歩くことをおすすめします。

ちなみに、日本では現金のみの支払いとなっている店舗が一定数あります。
スムーズな会計のためにも、滞在中はある程度の現金を持ち歩きましょう。

まとめ:
マナーを守って参拝を楽しもう!

近年日本に暮らす人々と観光客とのマナーや文化の違いについて、度々ニュースで見かけるようになりました。
時にトラブルに発展してしまう中、いかに普段の生活と観光をどのように両立させるかが課題となっています。

日本に暮らす人々と観光客がお互い気持ちよく過ごせるために、どのような工夫をすれば良いのか。
現在日本各地で様々な取り組みに挑戦しています。

もちろん、観光地で起こったトラブルについては全てが悪意から生まれたものでは決してないでしょう。
大半は文化の違いや些細な誤解から起きたことであると、日本で暮らす私たちはよく理解しています。

その点を把握した上で、お互いの安全や私たちの日々の暮らし、神社の美しい景観、先祖が守ってきた文化を大切に守っていきたいという意図もあります。

あくまで「皆が日本で気持ちよく過ごすため」という気持ちがマナーの下地となっていることを、この記事を通してご理解いただけると嬉しいです

また、神社での参拝マナーは観光客だけでなく、日本に暮らす私たちも守る必要があります。
お互いマナーと思いやりを大切にしながら、神社への参拝を楽しみましょう。

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