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これからの時期は訪れてみたい。銭湯の魅力をお伝えします

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季節が秋に進んでいるとはいえ、まだまだ暑い日が続く日本です。
筆者はこの夏あまりの気温の高さにシャワーで入浴を済ます日々が多くありました。

しかし、先日気温が少しずつ下がってきたことから久しぶりに湯船に浸かります。
すると、翌日の心身の調子は明らかに好調でした。
どうやらクーラーや冷たい飲み物で知らぬ間に培った「冷え」を、入浴が取ってくれたようでした。

さらに大きい湯船でじっくり身体を温めたいと考えていたところ、「銭湯」に行くことを思いつきました。

そのため、今回は「銭湯」の魅力や歴史、利用方法についてご紹介したいと思います。

銭湯とは?日本での成り立ちをご紹介

日本の入浴は「浴槽にじっくりとつかる」ことが有名です。
その中でも現代でも使われている銭湯のスタイルが確立したのは、江戸時代に遡ります。

① 江戸時代以前の風呂=サウナに近い?

実は「入湯料を支払って公衆浴場に入る」形は鎌倉時代頃にはありました。
しかし、その当時はサウナに近い「蒸し風呂」のような形が主流だったようです。

江戸時代初期に、「戸棚風呂」という風呂が生まれました。
これは膝下までを足湯のようにお湯に入れ、上半身は蒸し風呂の形を取る構造でした。
この戸棚風呂の登場で、「大きな湯船に浸かる」という銭湯の基礎となりました。

② 江戸時代に銭湯が広まった理由

江戸時代に銭湯が広まった理由は「火災」です。

当時「火事と喧嘩は江戸の華」と例えられていましたが、木造建築が密集している中での火事は大変危険でした。
その危険性は「放火」を行うと、死罪が言い渡されるほどです。

あまりに多くの火災による被害が多発したため、それを防ぐために庶民の家では自宅に風呂を持つことを禁止されていました。

その代わりとして、近隣住民が使える「銭湯」が重要な役割を果たしていたのです。

③ 江戸っ子のコミュニティの役割も果たした銭湯

近隣住民が集まる銭湯では、「裸の付き合い」という言葉があります。
これは一緒に銭湯を利用することで、お互い率直な話や情報交換をする場の役割を果たしていました。

確かに家族や友人と銭湯に行くと、いつもより本音が話しやすくなる気がします。
きっと今でも日本人の文化として受け継がれているのでしょう。

④ 近現代の銭湯の立ち位置

昭和時代まではアパートに浴室がないのが通例でした。
その文化を知れる一説として、昭和歌謡で有名なかぐや姫の歌詞があります。

「二人で行った横町の風呂屋 一緒に出ようと言ったのに いつも私が待たされた 洗い髪が芯まで冷えて 小さな石鹸カタカタ鳴った」

※引用:神田川 南こうせつとかぐや姫 JASRACコード:019-6640-5

哀愁を感じつつも、昭和期の文化を知ることができる歌詞となっていますね。

現代は各家庭や居室に浴室が備え付けていることがほとんどです。
そのため銭湯はコミュニティの役割や「少しリラックスしたい時に入りたいお風呂」として、利用する傾向があります。

また、昨今日本でブームになっている「昭和レトロ文化」は銭湯とも親和性が高いです。
そのため、昭和レトロを楽しむために銭湯に向かう若者も多いようです。

⑤ 登録有形文化財となるパターンも

銭湯の建物は明治時代から大正時代に建てられたものが現存しており、日本の建築様式を垣間見ることができます。
そのため、「登録有形文化財」として登録されることも多いです。

登録された建物は銭湯としての活躍に留まりません。
例えば近年では銭湯を廃業した後にギャラリーや飲食店、雑貨屋として活用する事例も出てきています。

多くの人が愛した銭湯や建物が、形を変えて後世へとつながるのは嬉しい限りです。

また、「江戸東京たてもの園」では1929年に東京都で建てられた「子宝園」が移築され、当時の建物の作りを見学することが可能です。

歴史の趣を感じられる素敵な建物で、筆者も学生時代サークルの仲間とよく訪れました。
ただし、実際に入浴はできないのでそちらはご注意を!
また、見学の際は園やスタッフの指示に従うようにお願いいたします。

銭湯といえば「富士山」?

銭湯の浴槽の後ろにある壁の「富士山」の絵。
これは「ペンキ絵」と呼ばれ、大正時代に画家に依頼したものが始まりです。

このペンキ絵が多くの評判を呼びます。
これに続こうと各地で取り入れたことで、「銭湯=富士山のペンキ絵」というイメージにつながりました。

ペンキ絵は日本共通ではない?

銭湯で有名なペンキ絵ですが、実は東日本地方特有の文化なのはご存知でしたか?
実は西日本ではペンキ絵を見るのが非常に難しいです。

その理由は「浴槽が中央にある構造」だから。
浴槽の後ろに壁がある作りは東日本で多く見られるからこそ生まれた文化だったのでした。

この他にも東日本と西日本には様々な文化の違いがあります。
こちらの記事で詳しく解説しているので、
ぜひご覧ください。

富士山以外にもある「ペンキ絵」

一部の銭湯の女湯では「汽車」や「車」が代わりに描かれることもあります。
これは子供が喜ぶための工夫だといわれています。

また、資金に余裕がありお客さんが多く来る地域にある銭湯では「タイル絵」が採用されています。
タイル絵は、ペンキの代わりにタイルを細かく貼って絵柄を作る手法です。
使われる絵柄は「宝船」や「七福神」など、日本で縁起が良いとされる絵柄が使われているようです。

銭湯の使い方

銭湯をはじめ、日本の大浴場は清潔で安心だと外国の方々から高い評価を受けています。

その理由は管理人だけでなく、利用者の皆さんが公共の場をきれいに使うという考えを持っているからではないでしょうか。

そこで、清潔感を保てる「銭湯」の使い方を見ていきましょう。
普段の入浴と異なるポイントがたくさんあるので、違いを照らし合わせながら見てくださいね。

事前準備

備えおきのシャンプーやタオルの貸し出しがある銭湯もあります。
とはいえ、スムーズな入浴のために以下のものを用意しておくと安心です!

持ち物リスト

  • シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ
    普段自分が使い慣れているものを用意しておきましょう。
  • ヘアゴム
    髪が長い方は湯船の中に入らないよう、まとめておくために使います。
  • タオル
    お風呂から上がる際に、体を拭くために使います。
    フェイスタオルやバスタオル、体を洗うタオルなど用途を分けて複数持っておくと安心です。

銭湯上級者の持ち物とは?

過去に筆者が見ていて「便利そうだな」と思ったアイテムはこちらです!
慣れてきたら持ち歩いてみましょう。

  • ビニールカゴ
    自分の洗面用品を持ち運ぶのに使います。
  • ヘアターバン
    髪が湯船の中に入らないだけでなく、洗顔の時に便利そうでした。
    タオル地など吸水性の良いものが浴槽内の相性と良いでしょう。
  • 濡れたものを入れる袋
    使い終わったタオルや下着などを入れるのに重宝します。

入店、使用料の支払い

靴を脱いで銭湯に入店したら、「番台」と呼ばれるカウンターで利用料金を支払います。
銭湯によってはクレジットカードなどキャッシュレス決済が使えない可能性があります。
そのため、あらかじめ現金を用意しておきましょう。

その後、性別に分かれて専用の浴室に入ります。
男性は「男湯」、女性は「女湯」と書いてあるのれんをくぐって入りましょう。

子供はどちらに入るべき?

よく小さいお子さんが、保護者の付き添いのもと異性の大浴場に入る事例が見かけられます。
小さいお子さんがいる家庭では「どちらの大浴場で入浴させるべきか」と迷う方もいらっしゃるでしょう。

そこで、2020年に実施された調査では、「7歳程度」が混浴の上限となっているようです。
目安として、小学生になったお子さんは自分の性別である大浴場に入るのが望ましいでしょう。

引用:厚生労働省「公衆浴場における衛生管理理要領等の改正について〔公衆浴場法〕」(生食発1210第1号)(令和2年12月10日改正)

脱衣所で荷物の整理と入浴準備

のれんをくぐると、「脱衣所」と呼ばれる部屋に入ります。
入浴前に荷物の整理をしておきましょう。

荷物の整理方法

  • 貴重品 (お財布、スマートフォンなど)
    盗難防止のため、鍵付きのロッカーに預けます。
    100円玉を投入して使うロッカーが多いため、事前に用意しておくと安心です。
  • 服、バスタオル、化粧品
    脱衣所にあるカゴまたはロッカーの中に入れます。
  • フェイスタオル、入浴用品 (シャンプー、石鹸など)
    大浴場の中に持って入ります。

脱衣所のカゴに衣服を全て入れ終わったら、バスタオルで覆います。
これは服などの中身が見えないように行う配慮です。

お手洗いも大浴場に入る前に済ませ、髪の長い人は肩につかないようまとめておきます。

入浴前に体を洗う

大浴場に入ったら大きな湯船に入りたくなりますが、一旦ストップ。
まず先に体を洗いましょう。
体を先に洗うのは、汚れを落として湯船を清潔な状態に保つためです。

泡や汚れ、髪の毛が身体につかないようしっかりと流し、一度フェイスタオルで体を拭きます。
髪を洗い終えたら、再度ヘアゴムなどでまとめましょう。

使い終わった洗面器や椅子を水で洗い流すのを忘れずに。

いざ、湯船へ!

身体を清潔にしたらいよいよお待ちかねの湯船に入ります。
ほどよいお湯の温かさでリラックスできること確実です。
お湯を汚さないよう、タオルは湯船の中に入れないように注意しましょう。

話しかけられたらどうする?

銭湯に行くと、時折常連の方から話しかけられることもあります。
これは地元の人と親睦を深めるチャンスです。

日本語を話すのが難しくても、笑顔やジェスチャーで通じる気持ちもあります。
ぜひ、あなたの可能な範囲で交流に挑戦することをおすすめします。
きっと話の中でおすすめのスポットや文化を知ることができるかもしれません。

身体を拭いて、脱衣所へ戻る

大浴場から脱衣所へ戻る前には必ず持参したフェイスタオルで身体を拭きます。
服を着替えて身支度を整えたら、水分補給をします。

日本の銭湯文化ではお風呂上がりに「コーヒー牛乳」や「フルーツ牛乳」など、牛乳に甘い味付けをした飲み物が有名です。
グビっと一気に飲むと爽快感が広がるので、ぜひ挑戦してくださいね。

また、筆者のおすすめはお風呂上がりにアイスキャンディーを食べることです。
銭湯で温まった身体にアイスキャンディーのさっぱりとした冷たさが身体に沁みて気持ちが良いですよ。

食べ物や飲み物をこぼして汚す可能性があるため、必ず銭湯で決められた場所にて飲食をしましょう。

銭湯で気をつけたいマナー

体を拭いてから上がるのがマナー。

身体を拭かないまま上がると水滴で足元が滑る可能性があります。
過去に筆者も濡れた脱衣所の床で危うく転びかけそうになりました。
安全のためにも、きちんと体の水気を拭いてから脱衣所へ行きましょう。

他の人が使うことも忘れない。

備品は他のお客様と、譲りあって使いましょう。
例えば、脱衣所のカゴを一度に2つ以上使うのは避けたいところ。
他の人が使えるようにカゴは1人1つ使いましょう。

また、洗い場に私物を置いて占領するのも、他の人が使えなくなるのでNGです。

シャワーは周囲にかからないように注意。

シャワーは後ろを通る人にかからないように、座って静かに使うのが鉄則です。
それでも知らぬ間にかかってしまうこともあるかもしれません。
筆者も中学生のとき、気付かない間に後ろの人にかけてしまい声をかけられたこともありました。
その場合は「すみません」と謝りましょう。

また、水はねで気をつけたいのは湯船の使い方です。
湯船は広いので泳ぎたくなる気持ちも分かりますが、お湯がはねて他のお客様の迷惑になるので控えましょう。

サウナや浴室内では大声で喋らない

銭湯の中には、サウナが併設されているところもあります。
しかし、密閉空間での会話は予想以上に音が響きます。
感染症対策のためにも、大声での会話は控えましょう。

また、広い浴槽でも声が反響するので、大きな声で喋ったり騒ぐのは要注意です。

まとめ:
これからの季節は銭湯で心も体も温まろう

銭湯は長い歴史の中で、入浴だけでなく人々のコミュニティの場として活用されてきました。

今でも銭湯に行くと常連客や管理人の間で笑顔や会話の場が広がっており、私もたまに行くとその様子に心が温まります。
私もこの記事を書いている最中に、銭湯に行きたくなってきました。

皆さんも心と身体を温めて癒されたい時は、銭湯に顔を出してくれると嬉しいです。

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